ルワンダを知ろう・・・伝統や文化を学ぼうのアイキャッチ

ルワンダの伝統や文化を学ぼう

ルワンダを知ろう・・・今回はルワンダの伝統や文化をご紹介したいと思います。本ブログでもすでにご紹介したように、ルワンダ共和国はルワンダ王国時代を含めて650年以上続く長い歴史を持つ国です。その歴史の中で培われた伝統と文化は、急速に成長を続ける現在にあっても脈々と受け継がれています。その全てはご紹介しきれないのですが、ここでは代表的なものに絞って書き出してみたいと思います。

ルワンダ語

ルワンダ語はルワンダの公用語であり、文化の重要な要素です。この言語はバントゥー語族に属し、ルワンダ人のコミュニケーションや文学の中で使用されています。

□あいさつ
Muraho(むらほ-) → こんにちは、 初対面のときの挨拶。→ Hellow.
Mwaramutse(むわらむっつぇ) → おはよう、 午前中のあいさつ。→ Good Morning.
Mwiriwe(ミリウェ) → こんにちは、 午後のあいさつ。 → Good afternoon.
Amakuru ki(アマクルキ) → ごきげんいかがですか? → How are you?
相手から呼びかけられた時の返答は、
Ni meza(ニメーザ) とか Sawa(サワ) → OKという意味。
Murakoze(ムラコゼ) → ありがとう。 → Thank you.
※丁寧にするなら語尾に Cyane.(チャーネ)をつける。 → Murakoze cyane.(ムラコゼチャーネ) → 大変ありがとう。 → Thank you very much.
Murabeho (ムラベホ)  → さようなら。 → good bye.
Nahubutaha(ナフブタハ) → またねー。 → See you.
Umunsi mwiza(ウムンシ ムウィーザ) → 良い一日を。 → Have a nice day.
□名前を名乗るとき
Nitwa (ニトワ) → 私は → I am
Nitwa Tanaka  → 私は田中です。 → I am Tanaka.
□YES,NOを伝えるとき
Yego(イェーゴ) → はい。いいね。 → Yes. good!
Oya(オヤ) → いいえ。 だめ。 → No.
・来客があったとき
Murakaza neza (ムラカザ ネーザ) → ようこそ。 → Welcom.
□食事をいただいたとき
Biraryoshye(ビラリョーシェ) → 美味しい。 → Good or Delicious etc.

私達が支援をしてるウムチョムィーザ学園は、Umuco Mwiza School → Umuco=文化  Mwiza=良い、つまり「良い文化の学校」という意味になります。

食文化

ルワンダの食事の主食はじゃがいもです。ルワンダ人は本当にじゃがいもをよく食べます。油で揚げたり(=キニアルワンダ語で「イフィリティ」もしくは「チップス」と呼ばれる)、茹でたり、他の野菜と一緒に煮込んだり…。イソコ(=「市場」)では常にじゃがいもが山積みにされていて、いつでも手に入ります。

グリーンバナナ(=黄色く熟す前の緑色のバナナでキニアルワンダ語で「イビトチ」と呼ばれ、野菜として食される)もよく登場します。食感は柔らかいじゃがいものような感じで、じゃがいもと同じような調理法で食べられています。その他、サツマイモや豆、キャッサバ、とうもろこし、雑穀などが主な食材です。もちろん、肉や魚も食べますし、豊富な果物類はとても美味しいです。また、お米も食べます(が、こちらは比較的新しい食文化のようです)。

【家庭ではこのような形でお料理が並びます】

【食卓に並んだ料理を個々に取り分けていただきます】

□調理法

調理法は素材をそのまま揚げたり茹でたり煮込んだり…、とシンプルな料理が多いです。味付けは塩味が基本ですがニンニクで風味付けをしたり、トマトベースで煮込むものもあります。極端に濃い味付けのものはあまりなく、毎日食べるには食べやすいやさしい味で、日本人の味覚・嗜好にもよく合います。

□ランチに定番「ルワンダビュッフェ」

お昼時になると地域のレストランでよく見かけるのが「ルワンダビュッフェ」です。

じゃがいも(イフィリティ、もしくは茹でたもの)、さつまいも、ウガリ(キャッサバの粉を湯で練ったもの)、お米、グリーンバナナ、煮豆、パスタ、野菜の煮込み、お肉…等を自分のお皿に盛り、ソースをかけて食べます。

ルワンダ人はお昼を一番よく食べるので、お昼時のレストランでは皆お皿に山盛りにして食べます。ルワンダでは元々朝ごはんの習慣はなく、1日2食が主流。朝にティータイムとして紅茶を飲んでいる人もいるようです。

【ルワンダビュッフェ】

□ルワンダの野菜、果物等

★野菜:じゃがいも、さつまいも、グリーンバナナ、キャッサバ、茄子(薄い緑色)、トマト、さやいんげん、ピーマン、人参、玉ねぎ(紫色)、キャベツ、アボカド、ニンニク、セロリ…

★果物:パイナップル、バナナ、みかん(日本のみかんのように手で剥ける)、パパイア、パッションフルーツ…どれも、とても甘くて美味しい

★穀物、豆類:お米、ピーナッツ(豆、粉末)、大豆(豆、粉末)、金時豆…

★肉:牛肉、山羊、豚肉、鶏。※牛肉、豚肉はイソコでキロ単位で購入できます。山羊と鶏はイソコで生きたまま売っているので、自分で捌いて調理します(凄い😲)。

【食卓に並ぶ定番の果物】

【バナナは肉や豆・穀類と一緒に調理して出される場合も多いです】

 

文化

ルワンダの文化の特徴は伝統的な舞踊と音楽の形式です。特に結婚式や祭りなどの特別な場で演じられ、鮮やかな衣装や伝統的な楽器を使ってパフォーマンスが行われます。

【ダンサーによるルワンダダンス】

【歓迎や感謝の式典、嬉しいこと等があると、一般の人々も皆で踊り祝います】

 

伝統的な衣装

ルワンダの伝統的な衣装は、美しいデザインと色鮮やかな布地で知られています。ルワンダ女性の伝統衣装はイミシャナナ(またはウムシャナナ)と呼びます。下は巻きスカートで、上は一枚の大きな布を片方の肩に結び身に纏います。シンプルですが、とてもエレガントで素敵です。この衣装を着ているルワンダの女性たちを見かけるとついつい見とれてしまいます。

【カラフルな記事と伝統的な美しい衣装】

 

お土産にも良いルワンダの伝統装飾品

□幾何学模様が美しいモダンアート、ルワンダの伝統装飾イミゴンゴ

天然素材だけでつくられる伝統工芸アート「イミゴンゴ」は、木板に下絵のパターンを描き、その線を指にすくった牛の糞と灰をこねて作った粘土状素材でなぞりながら、幾何学模様を立体的に構成。乾燥した後、赤粘土や黒灰・白土・アロエやハーブなどの天然素材から何日もかけてつくった顔料で着彩。最後にヤスリで磨きをかけ、さらに数回着色を繰り返して仕上げられていきます。まさに完全ハンドメイド、ルワンダで古よりつくられるミステリアスな伝統アートがイミゴンゴです。軽量なので絵画のように壁掛けにして楽しめます。

世界各国の高級ホテルの壁面の装飾アイテムとしても利用されているイミゴンゴは、多種様々な幾何学模様をパズルにように組み合わせた立体感ある壁面のコーディネイトは絶大なインパクトがあり、どんなシンプルな壁でも一瞬にしてウォールアートに変化します。

【イミゴンゴの製作の様子】

【イミゴンゴは現代的な空間にもよく似合います】

 

□大切な人へ幸せを贈る、幸せを呼ぶ色彩のかご「アガセチェ」

一針一針巻きあげ、編みあげ作られる色彩のかごアガセチェは古くより、縁起の良い蓋付きバスケットとして、手にした方の幸せを願い贈られるルワンダの伝統工芸品です。
アガセチェは、紙幣や国章にも描かれている独特で愛おしいフォルムが特徴。結婚が決まった娘に母親がアガセチェの編み方を教え、今でも嫁入り道具のひとつとして欠かせないアイテムです。「幸せが逃げないように」と願いが込められ、蓋がしっかりと閉まるつくりになっています。幸せを呼ぶ特別なかご、宝物や毎日身につける時計やアクセサリーを入れる特別なバスケットとして、また大切な人へ思いが詰まった幸せの贈り物として使用されます。

【感謝のジャガイモが詰まったアガセチェのプレゼントの様子(ミヨベで)】

 

□繊細で美しい、ルワンダの女性の手で編まれるバスケット

ルワンダの女性たちによって受け継がれる伝統工芸。一見機械で仕上げた様なクオリティの高さは、その全てが手作業。芯材のイシンギ草に、サイザル麻から繊維を抽出し美しく染めあげ巻きつけ編みあげていきます。一針ずつ柄のバランスを保ちながら、ひとつのバスケットが完成するまで約1週間。 繊細で個性的なデザインは、メッセージが込められたルワンダ復興のシンボル。平和への願いが表現され、ひとつ置くだけで絵になる美しさがあります。バスケットとしてはもちろん、底には専用紐が取り付けてあり、ウォールアートとして壁掛けインテリアにしても素敵です。

【アガセチェやバスケットを制作する様子】

ルワンダの伝統的な楽器

□伝統楽器イナンガ

ルワンダなどでみられる弦楽器です。 ルランガと呼ばれることもあります。木をくりぬいてつくった胴体に、弦(8本のものが多いらしい)が張ってあります。箏(こと)やハープの仲間で、木を削り出して作られた長方形の本体(胴)に弦を張ってあります。

 

□ポピュラーな打楽器 ンゴマ

東アフリカの伝統的な打楽器(ンゴマ)で「ハヤ」と呼ばれています。牛皮が張られ、サイズや形は様々です。付属のバチや手で叩くと、ポンポンッと愛嬌のある乾いた音色が鳴ります。

●特長
・牛皮が張られています。
・皮を張っているロープも牛皮です。
・裏返して叩くと、高音域でカワイイ音が鳴ります

習慣

□グリーティング

ルワンダでは、人々はお互いに挨拶することに重要な価値を置いています。一般的には、握手や軽い接吻を交わすことが一般的です。また、年長者に対しては敬意を表すために、頭を下げたり、膝をついたりすることもあります。

□イベントや祭り

ルワンダには多くの祭りやイベントがあります。たとえば、伝統的なダンスや音楽を楽しむことができる文化祭りや、収穫や結婚などの特別なイベントを祝う祭りがあります。

□ウムガンダ

ウムガンダはルワンダの伝統的なコミュニティ奉仕の日です。毎月最終土曜日に行われ、地域の住民が集まり公共の場所の清掃や道路の修繕などを行います。これによってコミュニティの結束を強め、環境美化や社会貢献を促進します。

【ウムガンダで集合して居住地域を清掃する人々】

 

スポーツ

□サッカー

サッカーはルワンダで最も人気のあるスポーツです。ルワンダサッカー協会(FERWAFA)が主催するルワンダ・ナショナルフットボールリーグがあり、多くの人々が熱心に応援しています。また、ルワンダ代表チームは国際舞台でも活躍しています。

【ウムチョムイーザ学園の校庭でも盛んにサッカーが行われています】

□空手

現在ルワンダは推定7,000人の空手人口を有しています。かつて日本のボランティアが空手指導をしたのをきっかけにルワンダでは空手が普及しています。日本空手協会の支部・ルワンダ空手連盟(FERWAKA)もあり、ここで昇級・昇段認定も行っています。自己鍛錬を目的とする空手は西洋のスポーツとは異なる本質を持ち、これがルワンダの人々を引き付けているものと思います。今後も空手がルワンダと日本の友好関係を増進することに期待を寄せたいですね。因みにウムチョムイーザ学園でも空手を習う子が多数いて、一生懸命鍛錬に励んでいます。

□バスケットボール

バスケットボールもルワンダで人気のあるスポーツです。ルワンダ・バスケットボール連盟が組織しており、プロリーグや学生リーグなどが開催されています。ルワンダ代表チームもアフリカのバスケットボール競技で好成績を収めています。

□バレーボール

バレーボールもルワンダで人気のあるスポーツの一つです。ルワンダ・バレーボール連盟がバレーボールの普及と競技の促進を行っています。国内リーグや国際試合への参加が盛んであり、国内外の選手が活躍しています。

□陸上

ルワンダでは陸上競技も盛んに行われています。特に長距離走が人気で、ルワンダ出身のランナーが国際的な大会で優れた成績を収めています。ルワンダ政府はランニングのトレーニング施設の整備やトップランナーの育成にも力を入れています。

□レスリング

ルワンダには伝統的なレスリングの形式であるイニャンガがあります。イニャンガは力と技術を競う闘技で、国内の伝統的な祭りや祝祭の一環として行われます。最近では、ルワンダの若者を対象にしたプロフェッショナルなレスリングのトーナメントも開催されています。